相続・後見
このようなお悩みはありませんか
- 「遺産の分け方について、親族同士が揉めて困っている」
- 「長男にすべて相続させると遺言にあったが、長男以外は遺産を受け取れないのか」
- 「多額の借金があることがわかったので、相続放棄をしたい」
- 「遺言書があったが、その内容に不満な相続人がいる」
- 「相続人同士で争わないように、遺言書を作成したい」
- 「内縁の妻に財産を残したいので、遺言書を作成したい」
遺産相続には、現金や預金だけではなく、不動産や債務もあるため、遺産分割の話し合いは簡単にはまとまらず、トラブルになるケースも多くあります。
法律の専門家である弁護士を介することで、遺産分割協議がスムーズに進み、紛争が大きくなるのを回避することができますので、お早めにご相談ください。
また、相続紛争を未然に防ぐために、生前に遺言書を作成しておくことも有効です。
相続問題
遺産分割協議
遺産分割協議とは、遺言書がない場合に、誰がどれくらいの割合で、どの財産を受け取るかを相続人同士で話し合うことをいいます。相続財産には、現金や預貯金のように分割しやすいものだけではなく、不動産など分割するのが難しい財産もあります。
相続人同士の話し合いは感情的になりやすく、揉めて解決が難しい場合も少なくありません。とくに、一部の相続人が多額の生前贈与を受けていたり、被相続人の介護をしていたりした場合には、相続人間での利害が対立してしまいます。
第三者である弁護士が間に入ることで、法律的な知識をもとにした論理的な視点から、協議を進めていくことが可能になります。また、弁護士に交渉を任せることで、他の親族と直接に交渉するという精神的負担も解消されます。
遺留分侵害額請求
遺留分とは、一定の相続人に認められる最低限の相続分のことで、それを請求するのが遺留分侵害額請求です。
遺言書による相続が全くなかったり、極めて少額であるなど不平等な分け方だった場合に、遺留分侵害額請求をすることができます。この遺留分侵害額請求は、相続開始を知った日から1年以内に行う必要があります。
話し合いで解決できない場合は、家庭裁判所に調停を申し立て、調停でも合意に至らない場合は、訴訟を起こします。遺留分の侵害を立証できれば、裁判所が遺留分侵害額の支払い命令を下すことになります。
ただし、遺留分侵害額の計算方法や遺産の評価は、専門的な知識を要するので、相続問題に強い弁護士に相談されることをおすすめいたします。
遺言書作成、遺言執行
遺言書を作成しておくことで、亡くなった後、残された遺産について相続人同士の争いを未然に防ぐことができます。遺された家族に自分の思いを伝えるためにも、遺言を利用される方が増えています。
遺言を作成しておかないと、思いも寄らぬ結果になることもあります。たとえば、長年連れ添ったが籍は入れていない内縁の妻がいる場合、遺言をしておかなければ、遺産を引き継がせることはできません。夫婦だけで、子どもがいない場合、遺言をしておかなければ、親や兄弟も相続人となり、思わぬ紛争に発展することもあります。このようなケースでは、特に遺言書を作っておく必要性が高いでしょう。
遺言書は作成の仕方が法律で厳格に定められていて、間違った形式で作成してしまうと、無効になることもあります。
遺言書は自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類がありますが、公正証書遺言の作成をおすすめいたします。公正証書遺言は、遺言書の原本を公証役場で保管してくれるので、紛失や改ざんのおそれがありません。
遺言書の内容を実現することを遺言の執行といい、実行する遺言執行者を指定することができます。
弁護士を遺言執行者にすることで、煩雑な手続きや相続に関する問題にも確実に対応することができます。
相続放棄
遺産相続では、預貯金や不動産などのプラスの財産だけではなく、借金などマイナスの財産も相続の対象となります。
負債が多い場合は、相続放棄を検討する必要があります。この手続きは、相続を知った日から3ヶ月の熟慮期間内に家庭裁判所に申し立てをします。この期限を過ぎてしまうと、多額の負債を背負うことにもなりかねないので、できるだけ早期に弁護士に相談されることをおすすめいたします。
なお、3ヶ月熟慮期間内に財産調査をしても相続放棄するか決定できないときは、あらかじめ、家庭裁判所に熟慮期間を伸長するよう申し立てることができます。
注意しなければならないのは、「相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき」には、相続放棄ができなくなることです(民法921条1項・法定単純承認)。
また、いったん相続放棄をすると撤回ができないので、慎重に対応するようにしてください。
後見制度について
成年後見制度
成年後見とは、認知症、知的障害、精神障害などによって判断能力が低下してしまった人を、詐欺などの被害から守るための制度です。家庭裁判所に申し立てて、本人を援助する成年後見人をつけてもらいます。後見人は、本人の財産をきちんと管理して、本人が日常生活に困らないように十分に配慮していかなければなりません。
成年後見人には、本人を守るために、財産管理の代理権や契約の取消権があるので、本人が詐欺被害に遭った場合には、契約を取り消すことができます。
成年後見人は、本人の財産を調査して財産目録を作成したり、介護施設への入所契約などを代理人として交わすなど、さまざまな業務があります。
成年後見人に弁護士を選ぶことで、煩雑な手続きを一任することができたり、法律が絡むトラブルにも迅速に対応することができます。
任意後見制度
本人の判断能力が不十分になったときに、本人があらかじめ結んでおいた任意後見契約にしたがって任意後見人が本人を援助する制度です。家庭裁判所が任意後見監督人を選任したときから、その契約の効力が生じます。
任意後見は、自分に判断能力があるうちに契約することから、自分が信頼できる人物を任意後見人に選んでおくことができます。高齢社会において、あらかじめ将来への備えとして、任意後見契約を結んでおく人が増えています。